雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

さる懇親会でドコモ立川社長と話す

イノベーションの解」をネタに,大企業での破壊的技術への感度,新規技術の評価・事業化スキームの難しさ,青色LED裁判の話とかで盛り上がる.とても気さくな方だった.
それにしても,日本の優秀な理系の学生は,依然としてNTTの研究所を筆頭に,大企業に行くケースが圧倒的に多く,もうちょっと冒険しても米国のベンチャーに行くくらいだ.最近になって,目先儲かるということで独立系なんちゃってSIとかを立ち上げるケースも増えてきたが,それはそれで,ちゃんとビジネススキームを確立して経営を安定軌道に乗せられた会社は限られている.米国ではAT&Tベル研やPARCの後,シリコンバレー・モデルのような,創発的にイノベーションを持続する社会インフラができたが,いまの日本にはそれがない.優秀な技術者が能力をフルに発揮できるような日本のベンチャー企業も,彼ら自身が起業したときに,それをサポートできる経営者層の厚みも,技術的目利きを持って中長期的な視野で会社を育てることのできるリスクマネー,というのも,なかなかないのである.いつまでも米国を真似てうまくいく,という時代でもないのだろうけど.