雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

シュッ・シュッ突っ込み: GPLは環境管理型権力か

http://www.mhatta.org/diary/?date=20050201
そろそろ次回の設計研に向けて準備.八田さんの立論,なかなか期待通りの骨太な議論ができそう
今回は「環境管理型権力としての」オープンソースという理解を打ち出すそうですが,彼のBlogでの前振りを読む限り,彼がどういうレイヤー・スコープ・意図で,あえて彼が時に曖昧と批判する「オープンソース」というコトバを使ったかに鍵がありそうです.
ところで僕はGPLについては典型的な規律訓練型権力であると考えます.だって,コードによってエンフォースされてないし,時々GPL違反が指摘されては,コミュニティで盛り上がってるだけじゃん.
GPL違反がばれる可能性が充分に低く,違反を通じてリスクに曝すプロプリエタリ・コードへの投資や自己資本が充分に大きくない条件下では,GPLに違反するインセンティブは充分にあるし,実際みつかっている違反事例は氷山の一角なのでしょう.たまに刺して騒いで一罰百戒って手法は,典型的な規律訓練型権力の特徴です.
これが例えばコンパイルや暗号化を実装レベルで許さないインタプリタ言語(つくれるのか?)とか,例えばC言語でもgccbinutilsに手を加えて,ソースアーカイブ込みのバイナリ(でかそう)しかリンクできない or/and 実行できないようにするとか,ツールの側で実行バイナリと一緒にソースを配らざるを得ないよう縛るのが環境管理型権力では? って,たぶんレイヤーの違う議論を八田さんは展開されるはずなので,当日の発表をとても期待しています.