雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

よく整理されている各国の第2次世界大戦観と,いま日中韓で起こっていること

日中韓について似たような話を最近,とある日中関係の勉強会で聞いてトリビアだったんだけど,インドやイタリアの話は初耳.
問題は,こうやって捩れた日中韓の国際関係をどう収拾するかと,穏健な方向で国内世論をどう収めるかということだ.小泉首相以来,官邸主導で外交カードが政権基盤維持の道具として多用されるようになった.いまはマッタリしてるからいいけど,きっかけさえあれば世論は往々にして好戦的で,政治家は結局のところ世論にそう逆らえない.種を蒔くとか機が熟すのを待つという考えは,議論になると往々にして勢いで負けてしまう.困ったものだ.

 私自身は、第二次世界大戦は日本を含めた枢軸国と連合国との戦争であり、特に我が国はアメリカとの戦争であるという認識のもとに戦後社会で生きてきた。途中まではそうだったのだが、いろんな国の奴と話しているとどうもそうでもなさそうだということが分かる。インドの連中は日本と組んでイギリスと戦ったと言うし、アメリカ人は日本とも戦ったが基本的にドイツとの戦争だと思っているようだし(何より、朝鮮戦争ベトナム戦争の衝撃が大きくて二次大戦の考察が薄れてきているように見える)、中国系の連中は日本に戦勝したと教えられているし、イタリア人は日本と同盟していたことを良く理解していない。 日本人はアメリカに敗戦したと思っているから、二次大戦の戦争責任、侵略で中国人が怒っているのは筋違いだと感じてやいのやいの言うことに違和感を感じるわけだ。しかし、日本は実に巧妙に一国に対する敗戦に事態を集約させて徹底した太鼓持ちを続けることで冷戦下で経済的繁栄を遂げ、その他戦勝国に抜き差しならないほどの領土分割をすることもなく、いままさにバーカバーカと言いながら中国の反日デモを対抗デモするでもなく眺めている。これほど中国人の感情をさかなでする行為はないかな、と。