雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

アンバンドル時代の新聞経営

ぼくのid:mkusunok:20051017:p2よりずっとよく分析している.仮に収入の半分を占める販売が今後は低迷するにしても,短期的にはアンバンドル戦略をとることでバランスできる気がする.いわゆる2006年問題というか,団塊の世代である読者だけでなく記者も減る訳で,そこで大量採用するのではなく,徐々に外部記事比率を高めてコスト構造を改善するというのは,現実的な戦略と考えられる.
この記事は新聞の販売力というコアコンピタンスを生かしてどうやって採算性を改善するかについて論じているけれども,中長期的に紙の新聞が売れ続けるかどうかは怪しいし,配送と一体化した販売力という経営資源コアコンピタンスたり得る期間は,そう長くはないのではないか.だから,これは永続的な解決策というよりは,過渡期のソフトランディング戦略といえよう.
いずれネットに移行するにせよ,媒体としてのブランドと編集能力,専門家とのコネクションが残れば,ネット上の媒体としても付加価値をつけることは可能だろう.とはいえ社風なども大幅に変わらざるを得ないだろうし,そういった潮流についてこれる会社とそうでない会社とで,明暗を分けるかも知れない.

新聞社が記事を内製しなければならない理由はない。
販売力の強い新聞は、新聞紙面を各専門家に「場所貸し」することで、低コストで高品質な記事を、柔軟に配信することが可能になる(そうすることで、販売力という経営資源を十全に活用できる)。