雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

ドコモの音楽配信はPCとの連携を必要としない

まずR30さんの懸念は的が外れている.ドコモは音楽配信と前後して,データ通信にフラットレートを導入すると考えられるからだ.これまでauと比べて非力だった網の通信容量も,来年から6MbpsのHSDPAサービスが始まり,チップの消費電力が下がって無線LANとのデュアルモード端末も増えるので心配ない.だから,ドコモの音楽配信はノンPCで完結できる.ノンPCで完結した方が技術的にコピー防止は容易だし,レーベルからいい条件を引き出せるのではないか.この点でドコモはAppleよりも優位に立てる.ドコモはAppleをひとつのコンテンツプロバイダくらいにしか考えておらず,むしろ若者に人気で,音楽配信でも着うたフルで先行しているauの方を強く意識しているのではないか.
個人的な話をすると大学1年のとき,NTTの武蔵野通研でアルバイトの研究補助をしていて,そこではPDCの音声圧縮を開発した研究者が,音楽配信に使う高ビットレートの音声圧縮技術TwinVQを開発し,MPEG-4での採用を目標にしていた.TwinVQは晴れてMPEG4の低ビットレートでは採用されたのだが,高ビットレートではiPodauの着うたで使われているAACに競り負けてしまった.
だから個人的にはAppleKDDIとドコモが競り合うというと,どこか因縁のようなものを感じてしまう.最近は持株がドコモに対しても睨みを利かせているし,ひょっとするとドコモの音楽配信でTwinVQが採用される展開も考えられるのかなーとか,全く本質的でない方向に興味がいってしまう.とはいえ音楽ケータイの多くはワンセグのチューナーを積んでるだろうし,そうすると余計な回路を積まずに済むAACを採用するのが自然ではあるけれども.

ドコモが、タワーレコードが米MTSから離脱したときの株主だった日興プリシンパル・インベストメンツから32%の株を買い取り、さらに第三者割当増資も引き受けて40%の株を持つ。これで、タワーレコードマーケティング)−Napster(システム)−ドコモ(端末、回線)という音楽ネット配信のトライアングルができましたな。ドコモさすが。Apple対抗の日の丸連合の筆頭に浮上でしょう。
(略)
アルバムまとめて大人買いみたいなニーズはFOMAの回線ではiモード料金が恐ろしくてできない。当面はPC経由のダウンロードを優先し、携帯端末のPCとのコネクティビティの向上に神経を集中してほしいところ。あと、細かいところで言うと、会社と自宅の両方で充電できるクレードルのようなアクセサリとかも欲しいね。