雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

東証のトラブルはベンダの不注意による典型的なデグレ

当初は「ソフトは二重化できない」とか言い訳めいた話をしてたけど,蓋をあけてみたらベンダの不注意による典型的なデグレ.まぁ原因が単純なので,気合を示して業務フローを見直せば許してもらえるのかなー.分からないけど.
ところで「ソフトは二重化できない」というのは微妙に嘘があって,軍事や宇宙開発の用途では同じ仕様書に基づいて3つの異なるプログラムを作成し,同時に動かして結果を多数決で決める,というアプローチも試みられている.
あぶないコンピュータ―頻発するコンピユータ事故からの教訓』にはそんなシステムで,3台のうち2台にバグがあって誤った答えを出してしまった事例が紹介されているので,三重化したら安心って訳でもないらしい.まぁ弾丸や人工衛星の軌道計算とかならともかく,金融系のリアルタイム処理でそんなことやってたら,重くて全く実用性はないけど.

東証によると、売買システムの注文処理能力を増強した際、市場参加者のデータファイル関連のプログラムにバグが見つかったため、東証が確認した上で富士通が10月9日に修正した。
 10月13日に修正後プログラムを正規登録する際に、富士通東証側にバグ修正作業の資料を送付したが、必要な項目の一部に記載漏れがあったという。このため正規登録後のシステムに、修正後の正規プログラムと旧プログラムが混在する構成になってしまった。