雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

mobs brotherとITの実現する素晴らしい未来!

ふと思いついた可能性.とゆーか数年前に書いた卒論の延長かも.他意はない.僕が思いつくということは,きっとどこかの何百人とか何千人がもっと昔に思いついているんだろう.まいったな。。。
目標

  • 小さな政府
  • 交通事故の激減
  • 犯罪検挙率の向上
  • 公平・公正な国民負担の実現
  • 適性に応じた雇用機会の提供
  • 中小企業への高リスク融資の拡大
  • 自由かつ安全・安心な社会の実現

背景

  • 所得階層の二極化で治安が悪化
  • 双方向メディアの多様化で,従来の世論操作手法が陳腐化
  • 自営業者・高額所得者による節税等の不公平感に対して世論の風当たりが強まる
  • 属地主義などの問題から,政府の手の届かない紛争事案・国際犯罪等が増加する

シナリオ

  • 安全・安心,小さな政府による効率的な統治の名のもとに,様々な監視技術が普及する
  • 監視技術による治安維持は全体主義政権によってではなく,安全・安心のために民主主義の手続きを踏んで選ばれ,多くの国民を抑圧しない
  • 監視技術の発達は,課税や法運用における公平・公正さの実現,人手による監視と比べて小さな政府を実現できるといった理由で世論から歓迎される
  • 監視技術は強制されないが,これらを受け入れることに対し経済的インセンティブ等が提供される.情報の収集は主として民間主導で行われるが,これらに対し政府は公共の福祉や治安維持を目的にアクセスできる
  • ネット犯罪,違法・有害コンテンツ,テロリストによるネット活用や海外からのプロパガンダ風説の流布による株価操作といった犯罪の抑止,或いは同盟国からのテロ対策要請などを契機に,政府プロジェクトとして大規模なリアルタイムWebデータベースが構築され,犯罪・テロ対策や防諜に活躍する
  • 自動車のバンパーに無数の画像センサがつく.当初はアクティブ・セーフティのために使われるが,近いうちに交通事故の監視にも応用される.画像は時間・位置情報とともにカーナビのHDDに記録され,常時接続された自動車に当局はリアルタイムでアクセスでき,交通事故が起こると当該時間に近隣を通過した自動車に記録された写真が収集される.プライバシーの点から批判も起こるが,都市部での交通事故激減で賛成の声に掻き消される
  • blogなどネット上での活動履歴が素行調査履歴として就職活動で不可欠になる.ネット上で公開された交友関係や思想信条によって採用候補者を選別する人材紹介会社が生まれる.よりよい就職にありつくため,全ての情報は機械的な統計処理を経て活用されるという利用規約を信じ,多くのひとが自分のメールアカウント,SNS,blog,プレイリストなどの情報を人材派遣会社に預託し,素行履歴証明や属性証明を発行してもらう.採用したい企業は「社長と話を合わせられそうなひと」「いまのスタッフではカバーしきれていない趣味を持った営業」「知的好奇心が旺盛な開発者」「笑いのツボが顧客セグメントと合致しているコンサルタント」とかをみつけることができる
  • サーバー型放送,VoDと協調フィルタを組み合わせたパーソナライズ・テレビが普及する.カスタム・プレイリストによって世論は蛸壺的に分断され,誰もが自分に心地いい言説にばかり触れるようになる.みんなが自分に理解可能なコンテンツのみに触れ,同じレベルで議論できる仲間と対話を楽しむ.プレイリストはパーソナライズド広告や素行履歴証明,テロ対策などのため思想調査にも利用される
  • 社会保障番号の取得とそれを用いた電子申請,政府に対する銀行口座残高・取引履歴の開示など,所得捕捉のレベルに応じて段階的に税率を引き下げることにより,所得補足を強化するとともに,これらの優遇措置を使わない疑わしい個人・企業を炙り出す
  • 銀行の提供したASPを利用し,全ての財務状況や取引履歴を銀行に開示する企業が,優遇金利受けられるようになる.多くの取引について保険が適用され,保険料率や保険の可否は,銀行や保険会社に対する情報公開の度合いで決まる.金融機関の入手した情報には,テロ対策など公共の福祉を目的に政府もアクセスできる
  • 特定の「安全な区域」に入居するため,或いは準会員制の飲食店に出入りするために,自分の素行履歴証明や属性証明を求められる場合が出てくる
  • 最も安全なコミュニケーションはオフラインとなるが,これでさえRFIDや携帯電話の位置情報によって,確率的に危険人物と近くにいる可能性が高いと判断されると,重点的な監視対象となる場合がある
  • ヒトが介在するから監視の公正さに疑問が生じるという論理のもと,機械的な監視が流行する.けれども機械を設計し,情報を分析するのは人間である
  • 「機械による監視を通じた安心・安全の実現」というビジョンに疑問を持つ個人は,機械的に識別され,経済的な機会を失い,分断され,次第に社会的影響力を失っていく.彼らを迫害する必要はない.知らず知らずのうちに隔離され,仲間内で閉じた言論空間の中で果てしない論争を繰り返していればいい.システムに納得している人々は彼らの言説を聞こうとしないし,彼ら自身が自由に議論できており,誰もがその言論にアクセスできる以上,憲法の定めた言論の自由とも両立する.その自己完結性にさえ気づいている少数のひとは,疎外を恐れて押し黙る

規律訓練型権力環境管理型権力というのは相反する手段ではなく,どう適材適所で使うかなんだろうなー,嘆息.いまいち『情報自由論』で提起された問題に対して,議論を尽くせていない気がする.何故だろうか?