雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

さあ新しいゲームの始まりです

僕は5年前たまたま中国からGoogleにアクセスできるようになった日に居合わせたんで驚きはないのだが、中国が同じ手口で百度を応援するというのは、アンフェアだが興味深い動きではある。著作権侵害の音楽やビデオで米国系検索エンジンと差別化しているのも、戦略としては面白い。いいとか悪いとかではなく、制度とか正義はそもそも相対的で、中国は米国と本気で張り合う気があるのかもねと考えさせられた。
百度の検索は時々使うのだがレスポンスがLiveどころかGoogleより速く、検索結果の並び順もGoogleYahoo!以上にノイズが少ないと感じることもある。京都府警がWinnyを摘発して金子さんから「もうメンテしません」と念書を取ったりしている間にKaZaAをつくったNiklas ZennstromとJanus FriisはSkypeeBayに売り抜けてJoostで快進撃。中国ではBlin.inBitTorrentの50倍速いかはさておき、ユーザーベースを拡大し技術を磨いてる。日本の家電メーカーが地上波のデジタル化だ情報家電ダビング10だと役所や既得権者に振り回されている間にApple任天堂に追い越され、たっぷり税金を注ぎ込んだ東大や未踏ソフト事業で育った技術者はGoogleIBMに吸い込まれ、といった構図を俯瞰してみると考えさせられる。
ちょうど昨晩『坂の上の雲』を読み終えたんだけど、僕らだって昭和期の日本軍と同様にJapan as No.1と煽てられて以降に物心ついた者として、日本の工業力や技術力に対して肥大化した自意識を持って慢心しているのではないか、とか。コスモポリタンとして世界で生き残る可能性を担保しつつ、野心的な大国に囲まれた島国日本で踏ん張りながら正気でいるにはどうしたらいいんだろう。

NASDAQ上場企業であるBaidu〔百度〕が中国本土における検索マーケットを牛耳っているのは、Googleがやろうとしない、または不可能な、著作権侵害の音楽とビデオの情報を網羅的に掲載しているせいでもある。

Digital Marketing Blogは「Yahoo.comとサブサイトへのリクエストがBaiduへリダイレクトされる」とするエントリを掲載。Google Blogscopedフォーラムでは、Yahooのストーリーや、Googleに関するわれわれのエントリも認めた上で、Live.comもBaiduへとリダイレクトされると指摘している。YouTube.comも同様だ。