雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

革命の季節

予想より早く太陽が活動期に入った。ちっとは景気よくなるかな。前のピーク時は9.11にネットバブル、その前のピーク時は湾岸戦争にバブルが起こっている。今度のは400年ぶりの大波らしいので、ガツンと何かくるんだろう。海の向こうで何かが崩れるとかさ。中東がきな臭くなってオバマは北部パキスタン空爆とか演説しているし、このところ物騒な感じがしてたんだ。

米海洋大気局(NOAA)は、太陽が新たな活動期に入ったことを示す黒点を観測した。太陽活動はほぼ11年周期で変動しており、活動が活発になる今後数年は、携帯電話や現金自動出入機(ATM)の停止など、さまざまな電子・通信機器に障害が起きる可能性があると警告している。

太陽活動のピークは2011年から2012年にかけてらしいので、その頃に何かを転覆させたい奴は、そろそろ準備をはじめた方がいい。丸山眞男をひっぱたきたければ勝負はこれからだ。太陽黒点数と社会変動との関係については中学生の頃に栗本真一郎の本で読んだんだけど『パンツをはいたサル―人間は、どういう生物か』だっけかな。もう蔵書は捨てちゃったので確認できない。フィードバック・メカニズムが充分に解明されている訳ではないし、似非科学の誹りもあるけれども悪い賭けじゃない。小飼弾さんも「一発は百の空振りから生まれる」って説いているしね。
ロスジェネは団塊世代とどう闘うんだろうか。彼らも35歳とか40歳になっている訳だし、蜂起する歳じゃなさげ。仮に日本で2011年ごろに社会不安が起こるとすれば、その主役は景気が腰折れた挙げ句に団塊の世代との入れ替えも一巡して新卒採用が冷え込み、ロスジェネと同じ目に遭うであろうゆとり世代ではないか。いまの新卒採用はバブル期以上に加熱しているから、仮に一気に落ち込めば怨嗟は大きいに違いない。いや景気が悪くなるとか、新卒採用が冷え込むと決まった訳じゃないけどさ。だいたい血眼で新卒を採りまくってる今時の大企業って、過去に学ばなすぎじゃねーのって思う訳ですよ。
それを「やっぱりゆとり世代は使えねーよ」とか「だからゆとり世代は採るのやめました」とかいわれた日には僕だってブチ切れるね。大学教員の間でさえ、ゆとり世代の行動や能力に対する揶揄があったりする訳で、きっとゆとり世代が第二ロスジェネとなったのは自己責任だって責任転嫁されるよ。その年に生まれて、そういう教育を受けさせられたのは自分のせいじゃないし、悪いのは自分たちの受けた受験戦争・管理教育への怨嗟で教育制度をぶち壊した団塊世代の大人たちなのに。
少子化の中にあって団塊世代や女性を含めた労働力率を高めつつ、若手の閉塞感を打破していくには、定年を撤廃する一方で管理職相当以上にホワイトカラーエグザンプションと解雇の金銭的補償を認めて順番待ちをなくし、若手従業員に対しては雇用の安定とエンプロイアビリティ向上に資する教育投資が確実に行われるようにすることが有効と僕は考えている。規制は上ではなく下を守って、確実に職業教育を受けられる環境を保障して、管理職相当以上は保護せずに自発的な流動を促した方がいい。そういった意味で経団連が公表した経営労働政策委員会報告の方向性はそう悪くないけれども、いろいろ難しいだろうな。
ところでILOの三者構成原則というのがあって、労働政策は政府・経営者・労働者の三者で決めましょうねという考え方だけれども、これだけじゃ団塊世代正規雇用とロスジェネ非正規雇用との利害関係を解決できない。経営も労働も委員は団塊世代だからね。経営効率を心配している経営の方が具体的な政策提案に落とし込んだところではロスジェネの味方になり得る気がするんだよね。ロスジェネが新時代の日本的経営の被害者である以上、ロスジェネと経団連が、団塊世代正規雇用に対して共闘する構図なんて想像できないが。どっちにせよ労働問題が世代間対立であるにも関わらず、物事を議論する場にロスジェネ代表っているんだろうか。担当の課長補佐とか有識者の准教授とか若手そのものはいるんだろうけど正規雇用の勝ち組だよな。だったとしてもロスジェネの味方なら共闘すべきだ。政治の基本は目標を絞り込んで利害を一致させ、立場が違っても力強い味方を増やすことだから。
ロスジェネ問題は政策的には八方塞がりだし、民主主義の手続きでは若者が負けるに決まっているという諦念がある。ただゆとり世代が第二ロスジェネとして滞留してくると、特定世代をどう救うかではなく、やっぱり成熟時代に解雇権乱用法理そのものが世代格差を助長することは問題という風に一般化されるだろう。投げやりなことを書くと、こんな時代に貧しい連中を救うのは結局、宗教かも知れないね。昔から宗教は貧困層に救いを提供してきたんだ。どっちにしても向こう数年を見通すとき、戦争とか宗教は非常に重要なキーワードになりそう。戦争は待ってて起きるものじゃないよ。誰かが起こすんだ。別に戦争を起こせって訳じゃなくて、世の中で様々なことが活発になると思いもよらない可能性が出てくるから、嗤ってないで、ちゃんと準備して虎視眈々と狙った方が楽しい。
たぶん社会の変え方には勝ちパターンがある。短期勝負で不安定な均衡を揺さぶりつつ、長い目で安定した不均衡を定点観測して勝機を虎視眈々と狙うんだ。いろいろなことが起こる時期って物事を均衡させている前提が崩れることが起こりやすいので、問題の膠着状態を支えている要素を普段から意識していれば、どっかに蟻の一穴が見つかるもんだよ。口を開けて戦争を待ってるには勿体なさ過ぎる季節が近づいている。小異を捨てて大同についてロスジェネの閉塞感を打破できないものかな。

11-12年という長い太陽周期の影響を調べてみると、驚くべき事実に気がつきます。

太陽活動のピーク 戦争・テロ・革命
2002年前後 米国同時多発テロ(2001)、アフガニスタン侵攻(2001)、バリ島爆弾テロ(2002)、イラク戦争(2003)
1990年前後 天安門事件(1989)、湾岸戦争(1990)
1979年前後 イラン革命(1978-79)、ソビエトアフガニスタン侵攻(1979)、イラン・イラク戦争(1980)
1967年前後 中国文化大革命開始(1966)、第3次中東戦争(1967)、チェコ事件(1968)
1956年前後 ハンガリー動乱(1956)

これは決して偶然ではありません。

人間のある種不安定な行動が、何らかのきっかけになっているのでしょうか。
その説明としては「太陽黒点説」というのがありまして。太陽の活動が活発かどうかは、その黒点数によって測られます。「太陽黒点説」は、太陽の黒点の数と、経済活動に何らかの相関を見出そうとするものです。太陽活動の活発・不活発さは大気に影響を及ぼして、気象を変動させ、その大気の中で生活を営む動植物のみならず人間にも、ある種の群集心理を引き起こして、何らかの行動をとらせてしまうといった、生物学的アプローチもあるのですが。

産業革命が起きるまで、重要な変革は、寒冷期、すなわち資源デフレの時期に起きることが多い。これは、人類が過大な生産能力を手にするまでは、資源不足だけが、システムの存続にかかわる重大な危機だったからだ。資源デフレが進行し、エントロピーが増大すると、社会システムはエントロピーを縮減するために、中央集権化による政治と経済の統制、供犠型カタルシスによる環境の再設定、生産性向上のための技術革新、資源略奪型戦争による帝国の建設などを行う。
ところが、産業革命以後、資源デフレよりも資源インフレの方が、資本主義経済の存続にかかわる重要な問題となる。資源インフレは、地球のエントロピーを減らすことで、社会システムから、エントロピーを縮減する仕事を奪ってしまう。だから、近年は、資源インフレの時期に、国家権力の中央集権化による公共投資の拡大、迫害型カタルシスによる環境の再設定、消費を増やすための技術革新、資源蕩尽型戦争によるマネーサプライの人為的リフレーションなどが見られるようになった。