雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

よく聞かれる単純所持・準児ポへのスタンスについて

僕の個人的な考え方はd:id:mkusunok:20080422で書いている。個人のブログで所属する組織の立場を説明することは必ずしも適切ではないが、よく聞かれるので簡単に触れておくと「IT企業として、ネット上の児童ポルノ対策に対して積極的に取り組むことの重要性を訴え、捜査機関やNPOの活動に対しては世界各国で支援している。但し、かかる活動は単純所持や準児童ポルノを日本法でどう位置づけるかについて、何らかの政治的意見を表明するものではない」と整理をしている。
先日の与党児ポPTでも準児童ポルノに対して考えを聞かれたが「ゲーム業界などを中心に不安が広がっており、業界の意見を十分に聞いていただきたい。現行の児ポ法では児童を18歳未満と定義しているが、捉え方によって健全な表現も大幅に規制される可能性があり、大きな社会的混乱を招く懸念がある。米国でもバーチャル児童ポルノについては第二次性徴が表現されているかなど異なる線引きをしている法律もあり、十分な研究を要する」と回答している。
個人的に強く思うのは、児童虐待は日米欧で被害実態や傾向が大きく異なるのだから、おかしな法律をつくって警察の仕事や裁量を増やす前に、児童相談所への予算措置など、やるべき政策が山積しているのではないかということだ。日本は児童にとって最も安全な国のひとつであって、少年犯罪もピーク時の2割近くまで激減しており、これは誇るべきことだ。日本よりもずっと治安の悪い米国を真似てどうするのか、正直なところ理解に苦しむ。一方で、国際的に児童ポルノに対して毅然とした対応が望まれる背景として、かかる国々での深刻な被害実態があることは知っておいて損はない。

ここで、楠氏がマイクロソフトの技術統括室CTO補佐という方であることから、マイクロソフト日本ユニセフ協会のキャンペーンに賛同していることに対して質問が出ました。
楠氏はこの質問に返答されましたが、その内容はオフレコということですので伏せさせていただきます。ただ、会場はおおむねその返答で納得した、とは言えるかと思います。

・・・まぁ、正直、マイクロソフト社と表現規制と言えば少なからず思うところがあるのですが、これは当然MiAU内部でも突っ込まれているでしょうし、質疑応答でも質問するのは憚られました。