雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

情報サービス産業から日本は変わるかも

確かにid:shi3zの指摘するように、他産業と比べてITって変化と可能性に満ちていて、若いうちから活躍できる機会があるよね。少なくとも20代30代でこれほど論客のいる業界って、あまりないんじゃないかな。だから逆に他の業界なら当たり前過ぎてスルーしてしまいそうな重鎮の発言でもブログで議論になるし、SIという括りではドメスティックでも、常に海外を意識した業界分析が行われ、パッケージやSaaSなど周辺領域では海外ベンダとの競合も活発で、誰もが危機感を持っている。
生産性の低さはITに限らずサービス産業全般の問題だけれども、ITほど業界が問題を自覚して変わらなきゃと議論されている産業は少ないのではないか。それは若い参加者が比較的多く、会社の官僚機構の外側から発言できる人々が少なからずいること、彼らの情報発信力が強いこと、常に海外との比較も絡めて議論されることなどが背景にある。
一般に情報サービス産業の閉塞感の多くは、日本そのものの閉塞感と密接に結びついている。情報サービス産業にとって顧客とは、そういった日本の諸産業部門・公共部門である訳だから、情報サービス産業が変わるためには、顧客である諸産業部門・公共部門を変えていく必要がある訳だ。IT投資で労働生産性を高めるためには、ビジネスプロセスも含めた全体最適化を要することは、多くの経済学者や経営学者が指摘して、政府も認識している。IT業界を通じて日本社会を変える上で、これは大きな追い風となるだろう。
そう考えてみるとIT業界でガムシャラに頑張ることは、報われる機会もいっぱいあるし、スキルや人脈を培えばリスクヘッジもいくらだってできるし、社会を変える働きかけのできる、非常にチャレンジングで懐の深い業界なのではないか。僕らの直面している矛盾や理不尽は、実はIT業界のそれではなくて、日本そのものの抱えている桎梏なのだ。そして日本の各産業と繋がりつつ世界と競争しているIT業界は、そういった日本の置かれている現実を理解し、変えようとする上で、非常に見通しのいい立ち位置なのではないか。

僕のように学歴がなくても、勉強ができなくても、ガムシャラに頑張れば結果が付いてくる。報われる、というのがこの業界のいいところだと思う。
そういう、わけのわかんないやつの存在を許してやっても良い、という懐の広さがある。