雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

麻生内閣発足、雑感

麻生氏が総務大臣をされていた時分、たまたま仕事でお会いする機会があった。流暢な英語でウィットに富んだ話をしていたのが印象的だった。束の間お会いしたときの好印象で分かった気になるのも如何なものかと思うが、それでも第一印象って大事だ。
新聞がこぞって選挙管理内閣と書き立てるのは如何なものか。個人的には解散は年を越し得るという上杉隆氏の見立てが的を射ている気もする。一方で引いたところから閣僚の人選をみると、自民党世襲もくるところまできたなという思いも。小泉氏が引退して次男に継ぐというのも、微妙な時期に微妙なニュースだし。
仮に衆議院の任期満了まで持ったところで遠からず選挙だが、政策上の争点が分からない。民主党政権交代か否か、世襲か否かを問うのかも知れないが、それは必ずしも政策の争点とは言い難い。外交とか経済とか実際の政策で争点をつくらないと。
健康保険も年金もマイナスサムゲームだから触れれば敵を作る可能性が高い。けれども誰もが損を引き受けざるを得ないところの妥当性を探るところでこそ政治の役割だ。ミスマッチ解消やギブアンドテイクなら市場の方が効率的なのだから。
先に開き直って本当のことを話し始めるのは誰だろう。若者が欲しい希望って、束の間に現実を忘れさせてくれる補助金ではなく、事態が快方に向かっているという実感だ。この隘路と閉塞感は裏を返せば、新時代のリーダーシップを育む契機ともなり得るのではないか。