雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

DNSBLと吉展ちゃん事件国会答弁と通信の秘密

スパムコメントであっても発信者情報は通信の秘密に当たる気がするんだが、自社サービス適正運営のためであれば緊急避難か正当業務行為として違法性阻却事由に当たるとして、そのIPハブって下さいと世間に公表するって電気通信事業法の定める通信の秘密に抵触しそうな気も。約款に盛り込めばDNSBLに載せることのライブドアスパマーとの関係は整理できるとして、DNSBL参照者とスパマーとの間には約款が結ばれていない訳で、利用の公平って点で課題が残る。

ブログサービス運営者やMovable Type利用者向けに、「livedoor Blog」や「livedoor Wiki」「livedoor 掲示板」などのコメントやトラックバックスパムの書き込みをフィルタリングした際に蓄積した情報のうち、送信元IPに関する情報を外部からも利用可能にした無料サービスです。利用者は送信元IP情報を得ることで、そのIPを除外することが可能となり、掲示板やブログなどでのスパム書き込みを防止できます。利用の対象者は個人法人を問わず、掲示板やブログなどがスパム書き込みの対象となる全てのインターネットサービスの運営者です。

電気通信事業者参入ガイドライン上は掲示板サービスそのものに届出義務はないけれど、ライブドアは届出事業者なんだよね。ちゃんとリーガルチェックやったのか、それともライブドアのサーバーが日本にないのか。あまり深く考えてやってないんだろうな。まあ全般的に、広義の安心・安全技術と通信の秘密との関係はグダグダになっちまってるんで再整理が必要ではあるのだが。
融合法制では議論されていないようだけれども、個人的には電気通信事業法を設備規律と役務規律に分離して、設備規律はボトルネック設備及び相互接続を希望する事業者に限定した登録制として再登録を求めて利用の公平を義務づけ、役務規律は電気通信役務法なりに切り出して届出制を廃止し、日本に設備を置くか否かに関わらず日本向けにサービスを提供する場合に守るべき規律として整理して、プライバシーに寄せて狭く解釈した通信の秘密だけ義務づけた方がすっきりする気がする。
今も事業実態があるかは分からない1万社以上もの届出電気通信事業者は1桁減るだろうけど、千社規模なら今よりは目が届きやすくなるし。この辺のグダグダはVAN戦争とかの遺産なんだろうか。はぁ。