COREはどうなっちゃうの?という疑問と推測
今朝の日経を開いて驚愕。せっかく2.5GHz帯が開放されたのだから都市部では粛々とCOREのインフラを打っていただきたいところですが、総務省裁定での相互接続料金が好条件だった上、市場環境の激変で設備投資に必要な資金調達の条件が見通し難くなったこと、データ契約を新興携帯事業者に巻き取られている状況等を考えると、仮に新聞報道の通りだとすれば、既存加入者を防衛しつつCOREへの設備投資時期の柔軟性を高める賢いリスクヘッジと考えられます。
PHS専業のウィルコムはNTTドコモと組み、携帯電話回線を使う無線データ通信事業に参入する。既存の携帯会社から通信網を借りる「MVNO(仮想移動体通信事業者)」と呼ぶ手法を活用。最大で毎秒7.2メガ(メガは100万)ビットの高速サービスを競合他社より約2割安い料金で来春をメドに始める。
当面はデータ契約をHSDPAサービスで防衛しつつ、トラヒックの多い地域からCOREの設備を打って相互接続費用を節約するタイミングを見極めることになろうかと考えられますが、これから注目されるのはCOREとHSDPAとのデュアルモード・チップが出るか、端末のコストや消費電力まで考えた場合にCOREの設備を打つことが本当に合理的か、同じく2.5GHz帯の免許を取得したUQとKDDIとの連携に影響するのか、次世代PHSの高度化についてLTE世代へ向けたロードマップをどう描くかといったところでしょうか。
追記: ウィルコムのホームページで触れられていない点が引っかかっていたのですが、まだ公表できる段階ではないそうです。
ウィルコムでは「ドコモと何らかの可能性について話はしていることは事実。ただし、公開できるような話はない」とコメントし、決定した事実はないとしている。一方、ドコモでは「MVNOに関しては、何も申し上げない方針であり、今回もコメントはない」としている。