雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

あれれ、パラダイス鎖国って若者批判だっけ?

いまNHK特集をみてる。海部さんのパラダイス鎖国の話が、リスクを嫌って海外に行かない若者だって話になってるぞ。多様性の話は岡本幸夫さんが締めで一言いっただけ。温泉旅館でぽけーっとしている若者をとっかかりに、グローバル化への抵抗感を表現するって如何なものか。

テレビは、1時間近くしゃべったうち長くても数分ぐらいしか番組では使われず、その取り上げ方次第で私が言いたかったことがちゃんと伝わらず、別の意図に捻じ曲げられるということもありえます。(略)さて、このインタビューでも強調したことが、「多様性」の重要性である。本の中でも、結論となった部分である。

20代が最も海外に出ていた1996年って、僕が19でラスベガスに行ってCOMDEXの取材で渡米した年だね。海部さんのブログと読み合わせると、NHKによる編集はかなりオヤジが反感を抱かないようフィルターがかかっている気がする。山口二郎さんや竹中平蔵さんが若者寄りの論陣を張ってくれていたが。グローバリゼーション=格差という議論に対して、竹中さんの「問題は格差ではなく貧困」との切り返しは秀逸。しかし全般的に深い議論はなかったのが残念。いつものことか。
この国が駄目なのは政治もさることながら、非常にホモジニアスな特定の社会階層にある人々がマスコミを握り、偏った情報を垂れ流していることじゃないかな。だから彼らの胸が痛まない若者批判にパラダイス鎖国の議論が矮小化されてしまう。彼らが若者に対してリスク回避的と批判できる厚顔無恥さが理解できない。誰のためにどれだけ若者にリスクがしわ寄せされているのか、と。
それからニュースでニコ生に小沢一郎が出た件が報道されているのだが、ネット配信としか説明せず決してニコ生とはいわない。この報道じゃみたって誰もニコ生に辿り着けないよね。すごく閉塞感を感じるんだけれど、今年は何かぶっ壊せるだろうか。

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)

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