雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

崩壊は免れないらしい,って

仮定形を使っている割には,事態はもうその方向に進んでいるという書きぶりだけれども,彼のいう崩壊って何だろう.破産とかそういう話は短期でみると財務的に考え難いし,じゃあ段々と世界を変える存在でなくなり,組織として成熟することは「安定して収入の得られる職が欲しくてマイクロソフトに入った」人々にとってむしろ望むところだろう.中島さんにとってのマイクロソフトは崩壊は免れない,のかも知れないけれども,実はそれで誰かが困るということはないのだ.
「新しい技術が好きで飽きっぽい」エンジニアはGoogleに移るなりスタートアップ企業を立ち上げればいいし「安定して収入の得られる職が欲しくてマイクロソフトに入った」人々は粛々と顧客満足度や売上と睨めっこして,成熟した一流企業への道をひた走ればいい.
CISCOほどMarge and Developmentへの依存度は高くないし,Stock Optionは既に廃止したし,いまは黒字の出ている会社なので,成長期待が崩壊したところで,ビジネスモデルに致命的な影響はなさそうだ.
成長期待がなくなれば配当を通じて株価を維持する必要性が高まるので,儲けたお金は死蔵されず市場を通じて成長の余地の大きな企業に流れ「新しい技術が好きで飽きっぽい」エンジニアの新しい受け皿を提供する.世の中ちゃんと辻褄は合っているのだから,あまり深く考える必要はないのである.

「新しい技術が好きで飽きっぽい」エンジニアの比率が減り、「安定して収入の得られる職が欲しくてマイクロソフトに入った」エンジニアの比率が増えてしまえば、例えマイクロソフト帝国であろうと崩壊は免れない。