選挙、雑感
民意は数字に表れた。仕切り直しは遅過ぎたくらいだが、産みの苦しみはこれから始まる。
- (結果をみて追記) 民主が単独過半数を制し2/3には至らなかったことは、結束は維持しやすいが押し切るには連立が必要と悪くないバランスではないか
- 来夏の参院選で参院の単独過半数を取れるかが鍵だから、新政権は連立を尊重しつつ最初の1年で確実な成果を出そうとするだろう
- 予算執行をゼロベースで見直して、次の選挙までに成果の挙がる機動的に実効性のある景気対策を打てるだろうか
- 新政権は官僚組織を短期間で掌握できるだろうか、また官僚支配からの脱却と胸を張れる成果を出せるだろうか
- 細川連立政権のような短命に終わって欲しくないが、今回は単独過半数だから大丈夫だろうと信じたい
- ネット規制や児童ポルノ法見直しは引き続き与野党協調でいくのか、或いは民主党色が強くなるのだろうか
- i-Japan政策に代わるICT戦略をどうする?オバマ流のOpen Government路線は官僚支配からの脱却を有権者に印象付ける政策形成スキームとなり得るだろうか
- 最賃見直し、労働規制強化で失業率は悪化する可能性も。そこで政策の責任が問われるか、不可抗力と受け入れられるか
- 子ども手当とか直接給付が実施された後「遊興費など趣旨と違う使われ方をしている」と報じられた時に持つのか
- 諸々と給付が増えたところで政治が安定しなければ安心できないし出生率や個人消費は上向かないのではないか
- 配偶者控除や住宅ローン減税の廃止とか負担増が具現化すると、聞いてないよと離反する中産階級も結構いるかも
- 大量に下野する小泉チルドレンは自民党の看板を掲げて浪人の道を選ぶか、魅力的な再就職先を見つけられるだろうか。今回大量に当選した小沢チルドレンが数年後に同じ目に遭いはしないか。社会全体でみた流動性が低い中で不安定な政局が短命な政治家ばかり生んでは、いくら世襲を批判したところで宮仕えからの転身に覚悟がいる
- 投票所で行列なる都市伝説が方々で書き込まれているが、期日前投票が多いせいもあって当日の投票率は前回選挙を下回った地域も多い。台風が接近する中で客足が午前中に偏ったのか、事前の高投票率なる投票で人混みを多く意識する人が増えたのか
- 幹部の顔ぶれを見ていると本当に55年体制からの脱却なのか、相変わらず角福戦争の延長なのか分からない
- 景気も年金も医療も構造問題だから誰が触ったって痛みと負担が出てくるのに、痛みを伴う改革には総論賛成、各論反対となりがち
- ばら撒きの矛盾が顕在化した場合、数年後に新自由主義に近い層の受け皿を担い得るのは自民党か、みんなの党か、また別の新党だろうか。当面は新政権よりも野党の集合離散が見物かも