雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

記者の(素の)コミュニケーション能力

「しがない記者日記」騒動まとめ
http://blackshadow.seesaa.net/article/1839535.html
くだらない話の余波
http://kiri.jblog.org/archives/001379.html
ライターをはじめて驚いたのは,何万部も売れている雑誌でメアドを晒しても,そうそう反響がないことだ.blogとかの方がまだ反響が大きい.初心な記者がblogにテキトーなことを書いてたら,切込隊長に放火されて逃げ出した模様.こういう淘汰が働くようになると,いずれ活字よりblogの方が質の高い言論が生き残るようになるかも.
でも,動員力を誇る言論,相手を言い負かせる言論が,言い負かされ,逃げ出す言論よりも常に良質であるかについて,実はよく分からない.暴力の世界でも強さと正しさは比例しないことが多い訳で... とはいえ,脇が甘い書き方をする方が悪いんだろうな,こういう騒動に関しては.逃げず,めげずに修行してください「しがない記者」さん.といっても,こういう騒動を起こすと上司からblog禁止令でも出るのかな.否,言論の自由を何よりも大切にする彼らに限ってそんなことはないか(と棒読み) 自分が記者だなんて書かなきゃいいのに

国際化ドメイン名対応Webブラウザにアドレス詐称の懸念

これ,そもそもどんなパッチを出せばいいんだろう.ありがちな似た文字の場合は警告のバルーンヘルプを出すとか.半年前から,画面上のbitmapの何を信じて何を信じないかは認知論的な問題で,技術的な解決策は難しいという懸念を持っていた.phishing対策として,送信ドメイン認証技術ほか様々なセキュリティ技術は必要だし有効だけれども,問題の本質は,もっと根深いところにある.そのうち画面上に自由にbitmapを表示できる描画API自体がセキュリティ・ホールといわれて,ゲームをつくるのにとても難儀する時代がきたりして...

切り込まれた

http://kiri.jblog.org/archives/001380.html

結局反響の出やすい書き方とそうでない書き方というのがあって、それが情報として完結しているほど反応は薄く、書き手個人が前面に出るほど反響を得やすいというだけではないか

あだちんからいきなり「切り込まれたー」とメッセ.確認するとアクセスいきなり10倍くらいに増えてるし,効果絶大ですね.とりあえず今のところ燃えてはいないことに安心.確かにぼくの文章は自閉的というか,揚げ足を取られないことばかり考えて書いている.これは中学の新聞部で検閲されないよう練りに練った文章しか書かなくなったことの名残でもあるし,いまもって臆病で自閉的なところがあるのだろう.けれども,どんなに突っ込みにくい文章でも,人に恨まれるときは恨まれるし,人生が変わってしまうこともあるのだ.切込隊長さんのように,その気になればいくらでも揚げ足の取りようのない文章を書けるのに,あえて突っ込む余地を残すような懐の深い文章を書けるようになりたい... 要はどれだけ著者の人格が前に出てるか,ということで,それができるかは,自分のキャラにどういう自信を持っているかということか.先は長いな...

特許制度(をはじめとする世間の矛盾)とどう向かい合うべきか

一太郎」訴訟にみるソフトウェア特許のぶざまな現状
http://blog.japan.cnet.com/kenn/archives/001985.html
実際の社会的影響と比べて判決の字面が物騒なせいもあって燃え上がった一太郎問題.ちゃんと判決文とか読んでないし,法律にも特許にもあまり詳しくないので,判決そのものに対するコメントは避けるが,特許の問題は難しい.

  • 特許に於いてソフトとハードをどう区別するのか,また区別すべきなのか
  • 現行の特許制度が,最近のサービスやソフトのライフサイクルと整合的であるか
  • 現行の特許制度が,技術革新に対してどう寄与または阻害しているか
  • 現行の特許制度が,実際にはどう執行・運用されているのか
  • 現行の特許制度が,誰にとって有利で,誰にとって不利なのか
  • 企業として,現にある特許制度や特許そのものと,どう向かい合っていくべきか
  • 諸外国に於ける特許制度の動向を踏まえ,どう整合性や国際競争力を担保すべきか
  • 民主主義の過程のなかで,特許制度の何をどう具体的に改善していくべきか

といった論点を,まずきっちり整理してはどうだろうか.
これらはそれぞれで本が何冊も書けるほど奥深いし,基本的に別々に議論されるべきである.気に食わないから自分は特許に頼らない,相手にしないというのは,個人の生き様としては筋が通っているけれども,株主に対して責任を持つべき企業の経営者・マネージャの姿勢としてはあまりに無責任ではないか.その制度が良くても悪くても,あることに変わりないのであれば,折り合いのつけ方を考えることも株主に対する責任である.
個人的には,特許を申請したにもかかわらず大企業にアイデアを盗まれて蹴落とされたベンチャーに身をおいて理不尽を感じたこともあれば,競合他社に対するブラフで自分の特許を申請したこともある.いまの特許制度がソフトウェアやサービスに関するアイデアを保護する上でも,これらの領域での技術革新を促す上でも,様々な制度疲労を起こしていること,運用にも納得できない点が多々あることは肌身に沁みて知っているけれども,それはそれで受け入れるべき現実として,単に肯定とか否定とかするのではなしに,そこで自分が何をしうるか,また,何をすべきかを考えるしかないと割り切っている.そこで出てくる解はいろいろあるだろうけど,少なくとも松下に対する不買運動を煽ることは,戦う相手を間違えている気がする...と書いてたら栗原さんのエントリーを発見
松下の不買運動をする前に
http://www.kurikiyo.com/mt/archives/cat5/index.html#000067