雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

汚れちまった日本語に

やっと『日本語が亡びるとき』を読んだ。結局のところ彼女のいいたいことは「英語の世紀が来たぞ」「エリート教育を復活させよ」「国語教育を教科書の呪縛から解け」ってことか。個人的には賛成。できるもんなら漱石が通った頃のように東大が英語で講義するとか、教授陣は大変そうだけど。しかし本当に良質な情報が日本語で手に入り難くなった。肝心の情報は軒並みブログからのリークで翻訳されなくなったし。会って話すと若い記者の方々とかみんな賢いのに、記事を読むと意味が分からないことが多い。活字の文脈で「みんなのための」と啓蒙主義を掲げることが段々と言葉を形無しにしてしまうのか。けど問題設定と現状認識が古過ぎないか?この本。

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

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問題はひとを誰がどう育てるか

既得権益批判の先に行くことは大事だが、ちょっと方向が間違ってないか。制度設計如何でこれからも多くの労働者が家庭を持てるようにすべきだし、知的労働は引き続き正規雇用の割合が高いと考えられる。というのも、多くの知的労働って意外と蛸壺的な世界で、それなりに身分を保障しないと人的資本の蓄積が進まないし、せっかく投資した労働者を手放すことは会社としても惜しい。意外と格差が拡大するほど知的労働者の層は薄くなり、囲い込み指向が強まるのではないか。

だから、正規雇用!をなんて運動を見ると、知的労働者の世界ではむしろ正規雇用なんて、ナンセンスなんだ!だから正規雇用正規雇用なんて叫ぶのは時代遅れなんだよ!と正直思ってしまうこともありました。
難しい問題だと思います。
多くの労働者が70年代のようにマイホームを持ち男1人が働いて一家を支えられるような時代はもう来ないでしょう。しかし、それで多くの労働者が不幸せになるというのはまた別の問題でしょう。幸せのあり方はもっと多様なはずです。

総務省の就業構造基本調査によると、雇用者全体に占める非正規雇用者の割合は、15−19歳が1992年の36%から07年には72%に、20−24歳は17%から43%にそれぞれ増えた。非正規雇用の比率は全年代で増えているが、25−29歳(12%から28%)、30−34歳(14%から26%)に比べると、24歳以下の増加幅が大きい。

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役所の情報公開は劇的に進んだが、党がまだなんだよね

終わったパブコメの宣伝をしても仕方ないが、誤解があるようなので一言。今春のドコモによる端末ID解放は、通信プラットフォーム研究会の影響ではないよ。むしろ報告書案でもIDのハンドリングについて社会的ルールを議論しようねと問題提起している。

携帯固有IDの一般サイトへの解放や固有IDのポータビリティなどの話題を取り扱って来た研究会だけに「日本のインターネットが終了してしまう」と心配な方は、具体的な問題点などについて意見を提出しておくとよいのではないでしょうか。

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