雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

はてなはどこまで経営を拡大すべきだろうか

ぼくは前職で会社が20人くらいのころ入社し,200人を超えたくらいで転職した.上場した途端,上場益で仕事が楽になるどころか,胡散臭い連中がやたらと増えるし,仕事も増えるし,いくら仕事しても給料の増えない会社になってしまったというトラウマに苛まれている僕は,「はてな」がいつまでオープンな社風で,技術者からみてイノベイティブで魅力的な会社たり得るかについて,とても興味を持っている.

id:Genpaku 『伊藤さん、はてなの”ちょっと(?)変わった企業文化”は100名規模の会社になっても継続できるものと思われますか?』 (2005/06/10 14:13)
id:naoya 『それは非常に困難な課題だと思います。が、近藤を中心に僕らはそれにチャレンジしようと思っています。大きくなってもはてならしさを失わないように慎重に拡大していこうと、それがもっとも根底にあるポリシーなんです。

多くの会社で50人を超える規模になったとき,ガバナンスや人材の質といった点で,色々な問題が出てくることが多い.社員が数人のベンチャーに入ってくるひとと,数十人,数百人の会社に入ってくるひとでは,かなり職業倫理や振る舞いが異なる.社員の顔を全て覚えられなくなるくらいの人数になった頃に限って,内向きに政治的に振舞う人々が入社してくるし,そういった振る舞いが他の人々の振る舞いまで政治的にしてしまう,という悪循環の中で,企業の風通しは急激に悪化していくのである.
ただ,実際問題として企業は成長する必要がある.VCなど外部の株主がいれば成長に対するコミットが求められるし,プライベート・カンパニーであった場合も,社員にキャリア・パスを提供する等のために,やはり成長を志向せざるを得ない.
成長しつつイノベイティブな会社であり続けるために,はてなっぽい経営指標をつくれないだろうか.例えば社員ひとりあたりのユニークユーザー数や書込件数,受け取ったアイデアと実装の進捗,あるいはアイデア株価システムをうまく使って,社員ひとりあたりで消化した要望の数や,市場全体でみた平均要望消化率,なんてものが考えられる.こういった指標をうまく設計すれば,組織としての効率性について定量的に把握し,状況がまずくなる前に手を打てるのではないか.また,せっかくはてな自体がWebサービス化されているのだから,はてな本体の規模はガバナンスの容易な範囲に留め,はてなと連携する企業群を構成する,という方法もあるのではないか.また,前述したオープン化戦略は,経営の可視化を通じて規模拡大時に社内政治を抑制するガバナンスの一助となる可能性も秘めている.
いずれにしても「はてな」はサービスも戦略も非常にユニークな企業で,これからさらに優秀な人々を惹きつけるようで楽しみだ.