雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

悩ましい地デジのアンテナ設置

千代田区が高齢者世帯のアンテナ設置費用を助成するという。千代田区に住んでる年寄りって金持ちだろうから、たかだか1万円の補助を貰って意味あるのかなぁ。1万円だと工事費を賄えるか怪しいし、マンションの場合とかはどうするんだろう。千代田区なら強電界地域だから屋内アンテナで足りるのか。
例によってうちのマンションもUHFアンテナが設置されていない地デジ難民で、管理組合の総会でも地デジの受信をどうするか議論になる。マンションの共聴アンテナだと工事費とかブースターの交換とかで結構なコストがかかりそうな雰囲気。FTTHとかCATVとか様々な選択肢があって分かり難いし、地デジの難視聴対策では政府の補助もあるんじゃないかとか情報が錯綜していて、次回の総会までに僕が調べることになっている。
千代田区の話が出るまでは、自治体が個人宅やマンションのUHFアンテナ設置に補助を出すという話はない。難視聴地域の共聴アンテナを補助するという話はあって、その辺の情報が誤解されていることもあるようだ。で、いまは観ることのできない地デジをみる方法だが、ざっと挙げてみると意外と色々ある。

  • 新しいUHF共聴アンテナの設置とブースターの交換
  • 各自で屋内アンテナを設置
  • CATVへの加入
  • Bフレッツスカパー!光 (光CATV)
  • NGNとIP同時再送信 (今年3月から)
  • CSで衛星同時再送信 (恐らくB-CASカードの交付を受けられず)

腑に落ちないのは無料で送信されている電波を受けるのに、CATVやスカパー!光に月額数千円の費用を払うことだ。かといってマンションの共聴アンテナ工事は結構な額かかりそうだし、まあ見積もりを取ってからでないと分からないが気が重い。次の総会まで期間があるので、もっとも手っ取り早い屋内アンテナを買おうと新宿のヨドバシカメラにいった。
ヨドバシカメラのよいところは、メーカーの説明員がいることである。テレビやビデオだけかと思いきや、UHFアンテナの説明員もいましたよ。で、私が買う気満々で話を聞いたのだが、どうも様子がおかしい。売りたくないようなのである。「お客様、世田谷区ですよねぇ」「1Fですか」「ベランダではなく、お部屋に置かれるんですね」「映るかどうかはケースバイケースですから」「上の階に親しいお知り合いがいたら、アンテナを置かせてもらっては如何でしょうか」「映らなくても返品できないんですよ」明らかに引いている。すげー勢いで売りたくないオーラが出てるぞ。
つまり、こういうことらしい。そもそも世田谷区は強電界地域ではない。マンションの窓は南向きが多いが、世田谷区から東京タワーは東向きである。しかもマンションの1Fだと遮蔽物が多く受信が難しい。売って後でトラブルになっても困るので売りたくない、と。わたしは「うちの部屋は東向きの窓もあってテレビから近いし、東側は公園で遮蔽物が少ないので、ひょっとすると映るかも知れませんよ。仮に映らなかったら誰かに譲るんで、とりあえず売っていただけないですかねぇ」と強引に押して購入。で、テレビに繋いだら全く映らず後悔したのだが何のことはない。なぜか松下のビエラは地上波アナログと地上波デジタルで別々のアンテナ端子を持っていたのであった。
で、晴れて地デジ難民を卒業したのであるが、ここは1階の悲哀というか、自宅前の道路を自動車が横切るとブロックノイズが出たり、MXTVのように出力の小さなところでは頻繁にブロックノイズが出る。困ったことだ。まあ見るに堪える範囲で地デジが映るようになったのは嬉しいのだが、管理組合では何を提案したものか。
屋内アンテナで視聴できるならそれで構わないと最初は思ったのだが、部屋の東側にしかテレビを置けないのでは困るし、ときどき画面も乱れるのも気に入らないし、マンションを売ろうとした時にミソがつくかも知れず。CATVはネットをFTTHにした後となっては速度が気に入らない。たぶん結局、UHFアンテナを設置してブースターを更新すべきだろう。1階以外では前を車が通っても問題なく映りそうだから、屋内アンテナが使えるってバレると微妙にもめるかも。
そこで困ったのは千代田区補助金である。まだ千代田区だけとはいえ、いずれ世田谷区でも地デジのアンテナ設置で助成が始まらないとは言い切れないのである。アナログ停波まで待って、世田谷区でUHFアンテナ設置に対して助成がないことを確認してからUHFアンテナを設置するか、少なくともアンテナの向き調整とかを考えると第二東京タワーまでは待つか、もっと早くやるか。まずは見積もりを取らないことには検討が始まらないが、マンションの共聴アンテナ工事なんて誰に頼めばよいのか分からないし、何となくボられそうな気もする。
我が家は地デジも一応みれるようになったしFTTHを入れたので、あまり早急に対応する必要もないし。NGNでIP同時再送信も考えたのだが、マルチキャストって無線LANで通しにくいんで各部屋に映像を配るのって意外と大変だったり。ネット環境を組むのにこれくらい面倒でも許されるけど、これまで普通にみれていたテレビでここまで悩ませるのって正直どうだろうか。特に屋内アンテナとか、もっと賢く消費者に優しい売り方がありそうなものだが。

テレビ放送が2011年7月、アナログから地上デジタルに移行するのを受け、東京都千代田区は29日、来年度から4年間、お年寄りや障害者を対象にデジタル放送用アンテナの取り付け工事費を助成することを明らかにした。総務省によると「地デジ」への移行費用を自治体が補助する例は聞いたことがないという。

千代田区地上デジタル放送への移行が明らかに税収にプラスの影響が出る自治体ということもありますので、財源に関しても見通しがつけやすかったでしょうし、設置工事を行う事業者も集積しており組織化もされておりますので協力も取りつけやすかったのではないだろうか、と推測してしまいます。(言うまでもないことですが、秋葉原があるからです。)