雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

組織でのフィルタリングに対する素朴な疑問

わたしの職場は幸いフィルタリングがかかっていないのだが、最近は会社も役所も結構フィルタリングがかかっている。情報漏洩対策などを考えるとWebメールなどをフィルタリングする理由は分からぬでもないが、ブログとかもアクセス制限しているとすると情けない。業務上必要な情報収集を阻害してでも、ネットの職務外利用を食い止めたいのだろうか。
会社にいて就業時間中に、会社の資産であるPCとかネットを使ってアクセスする訳だから、掲示板やWebメールへの書き込みを制限したり、どんなメールのやりとりやWebサイトの閲覧を行っているか把握されても仕方ない。疑わしきアクセスについて問い質されたら答えられるようにしておくべきだ。
生産性や調整コストを考えると、アクセス記録とレイティング・データベースとを付き合わせて、明らかに業務と関係なさそうなアクセスの多い社員に対して問い質して必要に応じて処分した方が、フィルタリングで閲覧を禁止して、業務に必要なサイトへのアクセス許可を個別に申請・処理するよりもずっと効率的だと思うのだが、何故そうしないのだろうか。限られた悪質な利用者を規制するために、多くの人々の生産性を犠牲にしてどうするのか。
百歩譲って定型業務だけしか行わず、眼の届き難い現業部門であれば業務内容に応じたアクセス制限も致し方ないが、否定形業務の企画部門にまで厳しいアクセス制限を行うのは如何なものか。企画が仕事ならブログや掲示板も含めて一刻も早い情報収集が求められるはずなのに、である。企画や予算管理といった重要な業務を任せている相手に対して、フィルタリングするほど信用できないって、どういうことか。
まだ過渡期ということもあるのだろうが、大人なんだからアクセス制限よりは、アクセス記録と説明責任でいった方が健全だ。これから徐々に、そういったコンセプトに基づくエンタープライズ・アクセス管理製品が出てくるといいのだが。