雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

「次世代の新聞」考

訳あって考えてみた。でもって,これは自分のアイデアであるということを確認しておく&備忘録もかねて,つらつらとわたしなりに考えた「次世代の新聞」について書き留めておく。
まずWebでもなければ映像,音声,双方向でもあるまい。(そういう要素があってもいいが,そこは本質的な問題ではない) 新聞の提供しているUser Experienceの肝となる部分を維持しつつ,電子化して初めて可能となるような付加価値をつけるといい。それに,新聞というのだから朝,通勤の際に満員電車のなかで片手で読める必要がある。しかし,読みやすさや図版への対応を考えると,携帯のように画面が小さくてはいけない。通常の新聞記事をストレスなく読める程度の広さ&解像度が必要である。電車で読むように折り曲げた新聞のサイズ,例えばB5〜A4くらいで,片手でオペレーションできなければならない。それに,操作の選択肢が多くてはいけない。ハイパーリンクなどは以ての外である。記事は流し読みするか順番に読んでいくかで,それは深く考えずに,片手でボタン操作できるべきである。ポインティングデバイスなどない方がいい。あと,リアルタイムである必要はない。○月○日付といって分かり,小気味よく操作できるよう,データは日次バッチでガツンと送り,それを時間をかけてブラウズできるようにした方がいい。1面の記事くらいはみんな同じでいいが,2ページくらいからはメタデータを元にパーソナライズすべきだ。まずは登録されたキーワードに引っかかる記事,次は周りの人が読んでいる記事,その次は登録したカテゴリに分類されている記事,最後にその他の記事,という順で簡単なボタン操作で切り替わる。将来的には,最後まで読んだか飛ばしたかを集計にとり,協調フィルタでパーソナライズすることも考えられる。しかし新聞記事というのは新しいのでデータが蓄積されないため,そのままでは協調フィルタにかからない。形態素解析したデータで単語の出現頻度に対して協調フィルタをかけるとか,工夫が必要である。
コンテンツ利用料はi-modeのような100円とか200円ではなく,通常の新聞と同じ4,000円取るべきだ。その代わり,紙の新聞と同じように最初の3ヶ月はサービス無料とかにするとよい。端末は将来的には無線LANなり3G携帯機能を内蔵したe-Bookならぬe-Press端末のようなものができるのかも知れないが,短期的にはPDAや小型PCを使うとよい。PDAでは画面が小さすぎるので,VAIO Type-Uあたりがいいだろう。最新号は朝,自宅でPCや無線LANからsyncを取るようにして,移動・閲覧中にデータ通信する必要ない。VAIO Type-Uはデモを兼ねた実証実験には向いているが,商用化に当たってはバッテリー寿命を改善した方がよい。とはいえ新聞なのだから,片道の通勤時間分持てばいいのである。