雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

松浦先生、崎山さんGJ!

竹を割ったような明快な答弁をされた鳩山法相だけでなく、踏み込んだ答弁を引き出した松浦大悟先生、そして国会の議事録をきっちりチェックしてブログに書いてくれる崎山伸夫さんGJ!。こういったやりとりがネットで読める時代って、本当に素晴らしいですね。
で、いくつかの事業者は国会で法相から「あってはならないこと」と断言されたことが現実に起こっている現状に対し、いつまでに改善されるのでしょうか。それとも、答弁冒頭で総務省の研究会について言及されていますが、研究会報告書のまとまる今秋以降の対応で良いということなのでしょうか。有害コンテンツ法案を今国会で成立させようとしている政党の法相が総務省研究会に言及するのも妙な印象を受けますが、法相という立場は行政府のものだから、それはそれで整合的なのかな。
ところで、こういった事例では、第三者機関にお金を払ってブラックリストから外してもらうのではなく、フィルタリングする側による自主的な法律遵守が求められますよね。差別しているのはレイティング事業者や、そこからデータをもらっている通信事業者であって、差別を解消してもらうために、差別されている側がお金を払うのでは筋が通らない。
では、どういった場合は第三者機関による審査で救済し、どういった事例についてレイティング機関の自主的な対応を求められるのかについて、最終的な自民党案でどのような線引きが行われるかは、たいへん興味深いところです。
俎上に乗っている内閣部会案では、フィルタリングやレイティングの事業者や品質について政府がチェックすることになっているらしく、この辺の議論を真面目に詰めようとすると、結構ややこしく時間切れになりはしないかと心配しています。

明確に、「有害サイト規制」としてのフィルタリングにおいて、LGBTを対象としたフィルタリングを「あってはならないこと」と答弁している。国会質問の内容は基本的に事前通告されていることを考えると、どこまでを官僚が答弁をし、どこからが政治家として大臣が答弁するかは事前に考えられていたとも思われ、明確な答弁が鳩山法相から出た、というのは政府の明確な態度だと言えるはずで、これは実にいい仕事だなぁ、と率直に思った(踏み込んだ内容だから大臣から述べるべき、ということだったのだろうと思う)。

今後フィルタリングの問題が本格化してくる。現在総務省で、今年の秋までにはインターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会が結論を出そうとしている。その結論を受けて携帯電話やインターネットの会社に対してどういうフィルタリングを求めていくかということになっていくんだろうと、こう思います。ただ、そういう中で、性同一の問題あるいは同性愛の方々の問題を、これは明示的にフィルタリングするようなことがあれば、これはあってはいけないことでございますから、人権擁護の観点で我々は物を言わなければならないだろうと。それは、人権局長はなかなか苦しい答弁をしておりますけど、私はその辺はある程度は割り切ってもいいのではないかと、こう思っております。
 ただ、内容が問題ですからね、本当は。内容は一つずつ本当は大問題なんだけど、一つずつフィルタリングするということはこれは絶対不可能ですから。そう考えた場合に、一つの概念として性同一の方の情報をフィルターに掛ける、あるいは同性愛の方々のことをフィルターに掛けるということは基本的にはあってはならないことと思っています。