雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

顔認識がログインや視聴率調査に使われる日

実はPCでのフィルタリングの課題のひとつに、多くのユーザーが家庭内のPCでログイン管理していないという問題がある。例えばWindows Vistaの「保護者による制限」では、親子で別のアカウントを設定し、親が子のアカウントに対して「保護者による制限」を設定する必要があるが、多くの個人ユーザーはアカウントという概念を理解しておらず、管理者権限の自動ログインで共有しているのが一般的ではないか。

ソニーデジタルカメラサイバーショット」の新作「DSC-T300」は、なんと大人と子供を顔で自動判別する新「スマイルシャッター」を搭載。子供と大人、どっちの笑顔を優先して撮影するか設定できるようになりました。

いまどきのPCならWebcamがついているのが一般的で、Webcamから使用者が大人か子供か判別できれば、子供が使っている場合だけフィルタリングを有効にするとか、そういう使い方ができるかも知れない。「わたし童顔だからフィルタリングされちゃったし、ショック」とか、その逆のことも起こり得るが。もちろん親が高いリテラシーを持っていればユーザー毎にアカウントを分けて、それぞれのアカウントに本人の顔認証を紐付ける、というのが正しい使い方ではあるが。
機械からいつも覗かれているのは気持ち悪いってのはあるけれども、フィルタリングだけでなくフォームの自動入力とか、Amazon.comのリコメンデーションとか、lazyでいいけどパーソナライズについて個々人を区別して欲しい場合とか、面倒な操作なく個人視聴率調査を取ったり、プレイリストをカスタマイズする上で、Webcamと顔認証って使えそうな気がするんだよなー。
いつの間にテレビ全面に小さな穴が開いてて、照度計と思いきや顔を判別できる程度のCCDセンサだった、という近未来は充分に考えられる。既にノートPCはそうなりつつあるし、テレビだってテレビ電話になって、難しい設定抜きに子供がアダルトコンテンツにアクセスすることを防げて、チャンネルお勧めの精度が上がって、万一部屋で何か事件が起こった時は監視カメラとして1週間くらいまで遡って映像を再生できるといわれれば、そこそこの市場はあるんじゃないかな。
もちろんプライバシーが気になる訳だけど、サービス加入時の約款で諸々フォローされるだろうし、気がつけば平気でECサイトにクレジットカード番号を押えられ、モバイルスイカで電車の乗り降りを全て監視され、携帯電話の位置情報で居場所も押さえられていても、気付いたらそれが当たり前で、便利だしいいじゃんと受け入れてしまうくらい人間の慣れって恐ろしいものだから、普通の人は大して気にしないんじゃないかという気もする。もちろん社会通念に反する使い方をされないよう何らかのルールが必要となる訳だが。そろそろまた情報自由論を読み返したくなる今日この頃。