権利者団体とダビング10は別問題
個人的にはダビング10なんか吹き飛んでくれて結構だが、権利者団体って何の根拠があってガタガタ騒いでいるんだろうか。Friio問題で図らずも明らかになったように、音楽プレーヤやHDレコーダの機器仕様について経済産業省や総務省、ましてや文化庁や権利者団体が指図する法的根拠は何もないはずで、本来ダビング10なんか機器メーカーが勝手に進めれば済む話だ。あえてB-CASカードの販売を通じた機器仕様管理に対して役所として介入する法的根拠を持ってる組織を捜すと公取だったり。
権利者側はこれまで「ダビング10には、権利者への適正な対価の還元を前提として合意した。対価を得る手段は現状、補償金しかないため、HDDレコーダーやBDを補償金の対象にしない限り受け入れられない」と主張。対するメーカー側は「ダビング10のようなDRMがかかった機器には補償金は不要」と主張して対立し、6月2日に予定されていたダビング10スタートは延期されていた。
筋を曲げて著作権法を改正する前にHDレコーダやiPodで権利者にどのような逸失利益が出ているか、私的録音録画補償金が本当にクリエイターに還元されているのか、それを増額することが創造文化の尊重に繋がるのか、コンテンツのマッシュアップを過度に妨げていることが創造文化の進歩を止めているのではないか、ちゃんと議論しないといけない。