雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

19歳少女 行方不明の影響は?

あー事件が起きちゃった。ちょうど今日このタイミングで出会い系サイト絡みの事件が起きると、また世論が規制強化で流れるよねー、警察なら事案いくつも抱えているだろうし、マスコミはリークに踊らされて動くだろうし、とか話していた矢先がこれだ。彼女には無事でいて欲しいが、もしものことがあると世論は規制強化に流れるかもね。まぁ被害者が19歳であることを考えると、本来は有害コンテンツ規制とは関係ないんだが。ちょうどテレビで出会い系サイトで出会って十数時間後に云々、とかやってて欝になった。

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やっぱり有害コンテンツを規制するのはまずい

奥村弁護士が法案の問題点について指摘している。内閣部会案では合法有害の境界がはっきりしないし、ISPにかぶせる責任が過大だよね。意図的に萎縮効果を狙っているのだろうか。それだけならまだいいが、ISPを縛るってことはその気になれば北欧のように、いずれ有害コンテンツの閲覧を規制することもできる訳で、統治としては実に効率的。

ところで2条2項各号の「有害情報」には、情報自体が必ずしも違法ではないものも含まれていて、違法でない場合、発信者は処罰されないのに、媒介者は命令違反罪で処罰されるということになります。合法情報なのに。
お気の毒というか、納得できないでしょうね。

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流れに歯止めをかける為にネットユーザーができること

昨日のエントリがガス抜きとなっている懸念もあるので誤解を質しておくと、有害コンテンツ規制の法制化は今なお非常に危機的な状況にある。連休明けにも民主党が法案を出せば、対抗で自民党案が党内調整を待たず提出されることになっている。民主党は1月末の段階で、3月中旬までに両党で党内をまとめて政策協議にかける目論見だったが、両党とも党内調整に難航したため流れた。今のところ民主党が今国会で法案を提出する流れとなっており、対抗して自民党も今国会で法案を提出し、政策協議に乗ってトントン拍子で法律が成立する危険は依然として続いている。

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俺達ちゃんと政治もハックしているよ

泊まっているホテルのアイリッシュバーにMacを持ち込んで、サッカーの実況を聞きながら酔っぱらっているので適当に書く。そんな簡単じゃないよ、届いちゃいるんだ声は。数年前からずっと燻っていた有害コンテンツ規制を、丁寧に闘って、心ある仲間で闘って何年も前から踏み止まってきた。だから連中はとうとう内閣提出法案を出すのを諦めて、今度は正体を隠したまま抜き打ち的に議員立法を仕掛けてきた。政治に対して何も知らず受身でいるのは君らネットに引きこもって万能感を持て余している口舌の徒だけだよ。

何故,ネットはこんなに政治に対して消極的な参加しかしてこなかったのだろうか?ビジネスやライフハックや表現といった分野ではどんどんリアルを侵略していったのに,何故,政治のこととなると,こんなにも受身なのだろうか?と.

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高市法案の問題点

仕事でOsloにきた。ここ数日フォローしていなかったら,すっかりblogはネット規制の問題で盛り上がっている。高市私案は以前から気になっていたが,これほど問題の多い法案が十分な議論を経ずに今国会で提出されることがあれば,内閣提出法案とのバランスを著しく欠く。そもそも自民党の党内手続きは内閣提出法案を吟味することを念頭に置いた制度設計で,所管官庁が懸念を表明するような法案を詰めて議員立法とすることは想定していないのではないか。与党が野党に乗せられて,政権担当能力を疑われかねないところを真似てどうするのか。

自民党民主党で法制化に向けた動きがあります
法制化の議論には何度か出席して意見を述べていますが、いま聞いている内容の法案が通った場合、議論がかなり混乱してしまうことは避けられないでしょう。総務省はあくまで民間側の自主的な取り組みを前提に考えています。プロバイダー責任制限法(ISP法)も、プロバイダーの責任を「制限」する内容であり、基本的に規制は最小限というのが方針です。行政機関なので政策決定に対して基本的には意見を言える立場にありませんが、最初から法規制で対応すべきという法案とは、スタンスがまったく異なります。
個人的には「拙速な規制は100年の禍根を残す」というスタンスです。法規制の前にやるべきことがあるはずで、それゆえ総務相の要請という手段を取ったのです。行政側は、民間の取り組みの手がかりを与えるに過ぎないと考えています。

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価値中立的なゾーニングの可能性

ここ数日,与野党の有害コンテンツ規制案について様々な論評が出ているが,崎山氏が非常に網羅的に分析している。保護者の選択肢を担保するには基準の透明性と中立性が重要だが,具体的にどこまで何をするかは非常に難しい。今のデータベースは基本的に公開されていないし,URLブラックリストだけでなく単語の出現頻度や画像に対する機械学習などが入ると,更に外形的な判断が難しい。第三者機関によるベンチマーキングとか,運用基準の公表とかアイデアはいろいろ考えられるが,なかなか単純な原則に整理できない。基本的にはリアルな世界に寄せて常識的な判断に落とすべきだと思うが。

私自身は、フィルタリングソフトやフィルタリングサービスの透明性の無さから、具体的な個別サービスに支持できるものはないが、(青少年と保護者をセットにした)「利用者の選択」をサポートするという方向で軌道修正されていくのであれば、そういう政策自体はおおいに支持に値すると考える。しかし、自民党案にせよ(若干趣きは違うが)民主党案にせよ、そこにあるのは多様な価値の尊重ではなく、特定の立場からみた価値の押し付けであって、保護者に選択することすら許さないものに見える。それは、検閲以外のなにものでもない。

やっぱ削除じゃないだろ,と考えさせられる1冊

僕の世代って高校時代に騒がれたのはブルセラ・ポケベルで,ケータイは大学に入ってからだ。だから若者のケータイ風俗はよく知らない。ボケベルの時もそうだったが,目立つ子の逸脱行動がセンセーショナルに煽られすぎている感もある。そういう意味で本書は,ケータイ文化を興味本位でセンセーショナルに批判する類書と一線を画し,ケータイ世代に目線を合わせて共感する視点で書かれた貴重な一冊。

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