雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

ミニノートへの期待

初めて工人舎のノートPCを買ったんだよね。Eee PCがもっと安いし流行だけど単に安いPCってか、フツーのノートPCは何台も持っている身としてはタブレットワンセグGPSがついて10万円以下っててんこ盛りっぷりと価格に惹かれた。メモリやバッテリーの増設に後から金かかったけれども許容範囲。メモリもHDDも充分なPCが10万円切ってるんだなー、という現実には驚かされるし、非常に小さいので手元で広げるとみんな興味を持つんだけど、自分にはちょっと小さ過ぎた。キーボードを打ってると時々戸惑う。なんか初代リブレットとかを思い出す感じだが、じゃあ慣れれば何とかなるのかな。
で、値段の割りに充分実用的なPCに非常に満足しているんだけれども、すっかり文章を書くことが減って、読んでばかりになったんだよね。これはびっくり。住めば都、しばらくすれば小さなキーボードに慣れてエントリ書きまくっているかもしれないんだけど、まだ分からない。手帳についてくる小さな鉛筆で作業をする文筆家なんてあまりいないんだし、キーボードとモニタだけ外付けすればいいのか。それじゃノートの手軽さが失われてしまうけど。
小さくて安いPCって今はマニアとか初心者が飛びついているようだけど、もう何年かすると製品がこなれて評価も定まって、サブノート市場の中心価格帯が5~10万円くらいまで落ちて、20万円ってハイエンドだよねー、とかいわれるようになるのかな。以前からあるサブノートと比べて勢いがあって、カタチとか内蔵機器、構成とか、各社が趣向を凝らしている。もう何年か経ってどうなっているか分からないけれど、ともかく今は売り場にもメーカーにも勢いがある。とはいえ今のところ荒削りであることも否めず、ミニノートの価格攻勢に負けじとサブノート市場が活性化すると面白いんだけれど。
廉価なミニノートがどのくらいPC市場を広げるのかはまだ未知数だが、いまどき子供たちはケータイで通話なんかしないのだから、中学生くらいがケータイの代わりに通信機能付きのノートPCを5万円くらいで買えて、そこに最初からお絵かきソフトや開発環境とかが入っていると、毎年のように何十万人のうち何十人、何百人かは退屈な授業を逃れてネットの深い深い世界に入り込んでいくかもね。
それがギークを選び抜くために裾野を広く取るというだけじゃなく、それぞれの専門分野と出会い、自分の感覚をぶつけていく機会が与えられるような世界となればいい。ケータイのアプリはパソコンでしか作れず、パソコンがあれば世の中の様々なデバイスをプログラミングできるのだから、子供たちにはそういった末広がりのある道具を持たせるべきだ。そのためにも普通に使っていれば壊れず、すぐに立ち上がってテキパキ動く環境が欲しいところ。まだまだ携帯と比べて道具としての使い勝手で課題が大きい。
道具だけの問題じゃなく、カリキュラムとか学校側の受け入れ態勢とか進路教育・課外活動とか、周辺環境の整備が大変だとしても、最初から利用者を消費者と固定する仕掛けではなく、突き抜けた子が勝手に伸びていき、道から逸れた子が自分の世界を見出せる環境ができたらいいし、そのためにケータイと同じくらいPCが身近になるって重要なことじゃないかな。いま子供たちの使っているゲーム機やケータイって下からの革命が起こりようのない世界だから。裏を返せば却って今より周囲の大人の手がかかりそうでもあるが。