雑種路線でいこう

ぼちぼち再開しようか

スマート家電の落とし穴

うちに帰ったらリビングが静かだった。テレビをミュートしてるのかと思いきや、テレビが壊れて音が鳴らなくなったんだという。電源を入れ直しても治らないんで、試しにコンセントを抜き差ししたら再び音が鳴るようになった。55インチのテレビを修理に出すと…

現実を直視して実効性ある少子化対策を

内閣府の少子化危機突破タスクフォースが「女性手帳」の発行を検討しているという。確かに出生率は将来の潜在成長率や年金・健康保険・財政の持続性にとって重要な因子だが、戦時中の「產めよ殖やせよ國のため」(1939年9月30日 厚生省「結婚十訓」)の反省…

就活する君へ―就活解禁が延びても社会との関わり方は早くから意識しよう

安倍首相が就活解禁を大学3年の10月から3月に遅らせるよう要請し、経済3団体のトップがこれを受け入れたとの報道があった。この記事に安心した学部3年生はまだ早い。合意は2016年卒、学部2年生からの話だ。それ以前にこの合意は民主的な手続きを経て決まった…

じゃ、ノマドは野生なんだっけ?

もともと「社畜」なる造語は社員と家畜を掛けたのだから、含意として社畜と家畜が似てるのは当たり前な訳で。こんな言説を真に受けてノマド目指しちゃう若者はさすがにいないだろうけど、社畜批判ノマド礼賛ってバブル期のフリーター礼賛と似た危うさを感じ…

野良データを撃つ銀の弾丸はない

日本でもオープンデータの取り組みが大きく動き始めた。昨年7月にIT戦略本部が電子行政オープンデータ戦略を発表し、12月に電子行政オープンデータ実務者会議が立ち上がり、2月に入ってオープンデータIDEABOXで意見を募集し始めている。さっそく経済産業省が…

転職と次の10年

いささか古い話になるが、やまもとさんとの対談の終わりに何でヤフーに入ったのか聞かれて虚を突かれ、割とシドロモドロに答えた。で、対談の本題からは外れていたし編集部は気を利かせて対談から削ってくれたけど、ようやく後任も着任したことだし、いろい…

#idcon 15thでパネルやるよ

珍しく本業の告知になりますが来週金曜19時から東京ミッドタウンでパネル討論のモデレーターをさせていただきます。パスワードの話は掴みで、この先ユーザーの識別・アクセス管理でどんな課題があるんだろうねって展望をゆるふわダラダラ1時間くらい談笑する…

ノマドからの卒業そして

何度かテレビでチラ見してネオヒルズ族って何か胡散臭いなーと感じていたが、尊敬する経営者id:shi3zが『スーパー フリーエージェント スタイル 21世紀型ビジネスの成功条件』を「経営者を目指す人は絶対に読むべきだ」「アパレルが潰れた原因がこれ以上ない…

政治に絶望してても投票には行こう

今日は選挙だ。僕はもう期日前投票してしまったんで関係ない。期日前投票って敷居が高いが実は投票券を持たず手ぶらでいっても投票できる。意外と簡単だから一度やってみるといい。手のあいた時に手軽に期日前投票できるのは本当にお手軽だ。閑話休題。 今回…

縁故採用の良し悪しと岩波書店の英断

採用の応募にあたり紹介状を必須と公表した岩波書店に対して厚生労働省が事実関係を把握するらしい。 小宮山洋子厚生労働相は3日の閣議後の記者会見で、岩波書店が13年度の定期採用で同書店の出版物の著者や社員の紹介を応募資格にしたことについて「公正…

成人の日に寄せて - ロスジェネの戯言

もう15年も前だが成人することに感慨はなかった。消費税値上げ前の駆け込み需要でバイトが忙しくて成人式には行かなかったしオトナになる実感もなかった。十代のころ学生運動や尾崎豊に憧れたが、大学受験に失敗して浪人した頃には西海岸からネットの鼓動を…

入社と葛藤

最初は「青田買いの何が悪い?」の一部だった自分語りが論旨と関係ないので分割・加筆する。久しぶりに自分が働き始めた頃のことを思い出しながら、在学中に就職するとはどういうことか考え直してみた。僕は1998年2月、20歳の時に学部2年の終わりで前の会社…

青田買いの何が悪い?

僕は以前から新卒一括採用に疑問を持ってたし、僕自身、前の会社は20歳で大学2年の終わりに入社したんで、ユニクロが選考する学年を問わないと発表したことに喝采を送りたい。当面は採用時期を遅らせ、いずれは通年採用とかヌルいことをいってる経団連とは大…

最近すっかりブログを書かなくなった理由を徒然と考えてみた

何も考えていない訳じゃない。飲み過ぎてブログエントリーを纏めるためのまとまった時間を取れないってことはある。Twitter中毒になって何でも140文字で書き捨てている間に表現欲がガス抜きされてるってのもあるかも。そしてFacebook。すっかりブロガーでな…

共通番号制度への違和感

共通番号制度について大綱ほか関連資料を読んだが、全体として詰まってない。税と社会保障の一体改革は必要だし残された時間は少ないが、ICカードや情報連携基盤の進め方は仕切り直した方がいい。使途の例示として住民の利便性改善ばかり先にきているが、も…

意外と身近な戦争の遺産=住民票を例に

終戦記念日に因んでという訳でもないが、ひとつ面白いなあと思ったのは戸籍と住民票についての話だ。住民票がいつからあったかと聞かれて、ちゃんと答えられるひとは少ない。わたしが知ってて法務省に質問した時も下記のような回答があった。

3.11後で最初のお仕事

やや遅れての報告となるが、昨秋から関わったIT戦略本部 情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会の対処方針が固まった。 たまたま最終回は3.11の翌月曜、まさか開かれぬだろうと朝MLで事務方に連絡しても「今のところ予定通り開催する…

震災や停電を乗り切れる企業ITへ - クラウドとBYODを前提に

明日から情報セキュリティの白浜シンポジウム、僕は金曜に話すことになっていて、事務局からはCloud Securityについて何か話してくれと依頼されたのだが、去年のブロッキングと違って僕は当事者じゃないし詳しくもない。なにせ白浜だけに僕より詳しいひとは…

腹は立つけど、ないものねだりは止そう

風邪を引いて調子がさっぱりだ。震災後いろいろなことを考えてはいるのだが、うまくまとまらなくなってしまった。地震直後はもっと世の中が劇的に変わることを期待していたし、そのトーンで復興のエントリーも書いたけど、どうも早過ぎたようだ。まだ復興ど…

震災から1週間 新たな国づくりへ向けて

震災から1週間が経った。東京では相変わらず携帯の発する毒々しい緊急地震速報に怯え、原発や大停電を心配し、食糧の調達に不安を感じながらも、徐々にそれが日常となりつつある。公共交通機関のダイヤが乱れ、商店街は早く閉まるなど、それなりに難儀してい…

英語の敵は刷り込まれた苦手意識

僕は英語が嫌いだ。英語の成績が理由で中学で留年し、高校を中退し、大学受験で浪人し、大学でも留年した。英語に翻弄された人生といっていい。ところが不思議と英語と接する機会はあってWIREDとかBYTEは予備校時代から定期購読していたし、学生時代から仕事…

日本のソフトは「擦り合わせ」で米国に負けた

ものづくり研究では伝統的に日本が得意とされてきた「擦り合わせ」が、デジタル家電や携帯電話の世界で必ずしも機能せず「ガラパゴス現象」を招いた背景に何があるのだろうか。

ゼロ年代のソフトウェアにみる垂直統合と最適化の構造要因

いわゆるデジタル家電ではコンポーネントがモジュール化されたことで垂直統合型ではなく水平分業型の産業構造が形成されたという議論がある。アナログ時代は微調整が必要で日本が得意な擦り合わせ型が活きたが、デジタル化するとその辺の職人芸が活きないの…

欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが

日本には様々な規制があって新規事業を阻害しているといわれる。曰く、解雇規制があるから人材が流動化しない。曰く、著作権法にフェアユースがないからGoogleやYoutubeが生まれない。曰く、法律が縦割りだから通信と放送の融合が進まない。だから規制緩和が…

ガラパゴス幻想を疑え

だいぶ前に茶飲み話をしていたら役所に対してメーカーの偉い人から「iPhoneには何も新しい技術要素がない。わが社でも似たような端末は簡単につくれる」と御進講があったと聞き「それってアップルじゃなく鴻海やら華為と張り合ってるの?彼らにソフトの難し…

北京到着なう

先ほど北京に到着。さっそく北京歌華開元大酒店にチェックイン。無事、飛行機で書いた文章をキリのいいところまでアップロードできたものの、TwitterもFacebookも繋がらない。意外なことにGoogleは検索もgmailも使える。Linked-inもGreeもMixiも大丈夫。日本…

10年前のmp3に似てる書デジ

3省が集まって電子書籍について議論している。電子書籍のフォーマットについて世の中的にはePubでまとまりつつあるが、SONYとAppleではDRMが違い保護されたコンテンツについての互換性がない。どの端末もDRMのかかっていないPDFは読めるが、文字の大きさに応…

就職氷河期世代が30代までに居場所を模索するための5つの習慣

新卒の内定率が就職氷河期よりも悪いらしい。いずれ大企業に入り損ねた俊才が起業して日本を救うかもしれないが、進路を閉ざされた多くの若者にとって救いになる話ではない。厳しい就活競争で周囲を出し抜き勝ち抜くための秘訣で、みんなが救われることはな…

デフレは確かに問題だが 日銀は打ち出の小槌じゃないのでは

献本御礼。正直なところ勝間和代女史の本を読むのは今日が初めて。個人的に嫌いという訳でもなく、自己啓発というカテゴリーそのものを敬遠していた。リフレを布教されていることはネットで知っていたが、本書では分かりやすく整理されている。「あなたの悩…

未来のリトル閻魔様にヨロシク

神田さんが気の毒なことになっている件、他人事ではない。相手と面と向かっていたり今の段階で何か論じる場合は人間ってそれなりに気を配れるけれど、数年前のコンテクストで伝聞調で何を書いたかまで問題とされると何がどう引っかかるか分かったものじゃな…